岩手県産材認証推進協議会について

 森林に対する県民の要請は、多様化、高度化し、木材等の林業生産機能はもとより、水土保全、地球温暖化防止など、森林の持つ公益的機能の発揮が求められており、森林の適正な整備保全と地域林業の活性化への取組みが重要な課題となっております。

 本県は、森林が県土の約8割を占め、この資源の有効活用により、全国有数の林業県として発展してきたところであります。 しかし、県内における森林・林業・木材産業を取り巻く環境は、長年にわたる木材価格の低迷や森林所有者の経営意欲の減退、担い手の減少や高齢化など厳しい状況が続いております。

 本県、森林・林業・木材産業の活性化を図るためには、再造林をはじめ適正な森林の整備、県産木材の安定供給体制の整備や地域木材の地産地消による需給システムを構築し、県産木材の差別化による利用促進を積極的に進めることが不可欠であります。

 いま、森林資源の循環利用が可能となる木材を有効に活用し、本県の自然環境を保全する森林の適正な管理と整備を行うためには、県民の理解と協力のもとに、県産木材の需要拡大を図ることが極めて重要であり、このことから、産地における木材の供給責任を明確にし、公共施設や公共土木、さらには民間建築等において使用される木材の信頼性を高める取組みが強く求められております。

 私達は、この認識のもとに、需要者が安心して県産木材を利用できるよう産地証明制度を創設し、再生産可能な環境財としての木材を、産地の顔が見える形で供給することにより、県産木材の利用拡大が図られ、さらには水土保全や地球温暖化防止と本県の森林・林業・木材産業の活性化に寄与するものと確信する次第であります。

 このような趣旨から、県内林業団体等が一体となって協力し合い、県産木材の証明システムの円滑な推進を図るため、平成16年4月、「岩手県産材認証推進協議会」が設立されました。